ロンドン五輪

史上最多のメダル獲得で、日本中が沸いたロンドンオリンピック。

 

マーシャルから出場した選手4人の活躍を、

地元紙Marshall Islands Journalも大きく報じました。

 

 

出場選手は4人。

種目は陸上男子100m走、女子800m走、競泳男子/女子50m自由形。

 

メダル争いに参加せずとも、本番で自己ベストを更新した選手の喜びは格別です。

 

女子800メートル走に出場したHaley選手は、二度目のオリンピック。

アキレス腱を負傷し、手術後の参加でしたが、

前回の北京五輪を経験したことで、今シーズンのベスト記録を更新しました。

 

特に注目を集めたのは、陸上男子100m走に出場したTimi選手。

 

十分な練習施設がない小さな島国から、世界の大舞台にやってきた選手—

として、BBC World Newsのアナウンサーが”最も気に入った選手”にTimi選手を挙げたことで、

一躍世界中の注目を集めました。

 

AP通信社のインタビューでは、

Timi選手が最速ランナー Usain Bolt選手と、選手村の食堂で遭遇した喜びと興奮を語っています。

 

 

とりわけ緊張した瞬間は、マーシャルの人口より多い8万人の視線が集まったスタジアムだったようです。

 

shiori

 

 

日本食 試食会

先週末、MJCCは日本食 試食会を開催しました。

 

マーシャルの人々に日本食のおいしさを知ってもらおうと 企画した今回が初のイベントです。

マーシャルで手に入る食材で、家庭でも作れる日本食、というコンセプトで

比較的簡単にできる日本の家庭料理と、日本のドリンクを試食してもらいました。

 

肉じゃが、たまごやき、鶏のから揚げ、ちらし寿司、炊き込みご飯、ふりかけご飯、

豆腐のなめたけがけ、まぐろ刺身、みそ汁、グリーンサラダ、フルーツゼリーなど、

料理のメニューは全部で14品。

MJCCスタッフとお手伝いに来てくださったボランティアの方あわせて6名で

一気に料理を完成させて会場に運びました。

 

会場には、日本大使館や青年海外協力隊など在住日本人の方々をはじめ

マーシャル人、台湾人、フィジー人、アメリカ人などが来てくださいました。

 

さて、お料理のほうは気に入ってもらえたでしょうか。

アンケートの結果、おいしいと思った料理ベスト3は、 肉じゃが、たまごやき、ちらし寿司でした。

意外と「たまごやき」がマーシャル人に好評でした。

 

ドリンクコーナーでは、日本酒・缶チューハイ・ビール・ソフトドリンク・コーヒーを 提供し、

試飲してもらいました。 ここでは、チューハイとコーヒーに「おいしい!」との声が集まりました。

いつのまにかドリンクコーナーは立呑みバーとなり、夜遅くまで楽しんでくださったようです。

 

今回の参加者からは「また次回も参加したい!」という声を多くいただきました。

MJCCでは、マーシャルの人々に日本の良さを紹介し、日本の皆様にはマーシャルの良さを紹介していくことで、

これからも身近なところから双方の橋渡しを続けていきたいと思っています。

 

MIKA

Jambo Arts Exhibition


先週18日と19日の二日間、RREホテルの集会所”BOKANAKE”で
Jambo Arts Exhibitionが開催されました。

 

年に二度、マーシャル在住のアーティスト作品が一度に見れる貴重な機会です。

 

Jamboはマーシャル語で「チャンポ」と発音し、日本語の「散歩」が語源です。
散歩のほかに、ヨットや船での航海、車でのドライブも意味します。

 

今回のテーマは、”how do you love?”

絵画、彫刻、アクセサリー、リサイクルクラフトなど、出展作品はさまざまです。

 

アーティストの多くは職業作家ではなく、教師や会社員として勤める傍ら、創作活動を行っています。
会場中央にはJunior Jamboのコーナーが開設され、小中学生による作品も多く展示されていました。

 

5歳の息子がビーズをつなげて作ったネックレスを販売する、大学教員のお母さん。

海に囲まれた環境では、貝殻も身近な材料のひとつです。

巻貝に色付けされた色とりどりの花。

紫の細長いパイプウニ(サンゴがある場所で生息)のとげ、瓶の破片、ロープも芸術作品に様変わり。

運転中よく遭遇する豚がパンダナスの実を食べている、マーシャルならではのファンタジックな画も。

古着をリサイクルしてバックや小物を作るフィリピン出身のアーティスト。

古ジーンズを再利用して作られるバックは大人気です。

 

気に入った作品は購入することもできます。

 

今回購入した作品はこちら。

プラスチックをキャンドルで炙って色づけされた、花びら形のネックレス。

携帯電話で通話する際に必要なcell cardが、お洒落なピアスに大変身!

アミモノと、マーシャルの地図柄の二種類を購入しました。

 

次回開催は、半年後の11月です。

 

今度は私もアーティストの一人として、エコアンダリヤで編んだアミモノバッグを
展示することになりそうです。

shiori

日本語スピーチコンテスト

5月3日、マーシャルで日本語スピーチコンテストが開催されました。

コンテストは日本大使館の主催で毎年行われており、今年で第8回目となります。

 

 

マーシャルでは現在、マーシャル諸島高校(MIHS)・マーシャル諸島短大(CMI)・ コアップ高校(COOP)の

3校で日本語の授業があり、 各学校では青年海外協力隊などの日本語教師の方々が

熱心に日本語教育に取り組んでいます。

スピーチコンテストはこの3校の学生たちで競われました。

 

マーシャルは日本が統治していた時代もあることから、

祖父・曽祖父が日本人であるという日系人も多く、

名前が「フキコ」「ユキコ」「タダシ」「キヨシ」など名づけられていたり

苗字が「モモタロー」「チュータロウ」「ヤマムラ」「ミズタニ」など 日本的な名前の人もいます。

 

年配の方のなかには日本語を流暢に話せる人もいますが

最近はそのような方は少数になってきたことも事実です。

むしろ街中では、学校で日本語を履修した若い世代のほうが

日本語であいさつ程度はできるという人が多いです。

 

スピーチコンテストでは、会場に立ち見が出るほど、たくさんの人が見に来ていました。

 

コンテストは朗読部門・スピーチ部門があり

スピーチ部門(18歳以上の部)の優勝者は日本へ研修に行く権利を得られます。

今回はマーシャル諸島高校の男子生徒が優勝し、権利を獲得していました。

 

親日な人々が多いマーシャル。 これが若い世代へとつながっていくことを願います。

日本人として嬉しいことですね。

 

MIKA

 

33回目の憲法記念日

5月1日メーデーは、数少ないマーシャルの祝日でした。

 

別名「マジュロ・デイ」 「ケーメン」(1歳の誕生日を祝うこと)と呼び、
10月26日の独立記念日よりも盛大に、マーシャル国家の誕生を祝う大切な一日です。

 

今年で33回目の憲法記念日を迎えた首都マジュロでは、
中心街のDelapに朝から晩まで多くの人が集まりました。

 

雨が降りしきる中でも決行された午前中のパレード。
参加した友人から「一度は見ておいたほうがいい」と連絡を受け、
真っ青な空が顔を覗かせた午後、ドライブがてら中心街へ行ってみました。

 

交通規制のため迂回の表示があり、普段は使わない裏道を通って
国会議事堂前に出ると、駐車スペースから溢れる車と人の数に圧倒されました。

 

何が始まるのかと見物人に話しかけてみると、もうすぐ午後のパレードが始まるとのこと。
午前で終了していたと思っていたので、ラッキーです。

 

クラクションの音が鳴り響く方角に向かって、一斉に走り始めた人々を追いかけてみます。

ラジオから流れる音楽とともに、次々と登場する山車。

 

伝統的な衣装で着飾り、ココナッツの葉で編まれたアミモノマット「ジャキ」を手に踊る従業員。

台湾の漁業会社は釣竿デコレーションで観客の目を奪います。

貝殻と棒で作られた海図「スティック・チャート」や伝統カヌーの模型を乗せて走る観光局。
スタッフはパンダナスの葉で作られた帽子をかぶっています。

空き缶の飾りつけでリサイクルのアピールをする産業廃棄物会社。

太平洋で一番の速さを誇るマーシャルの伝統カヌーも参列です。

運転手はクラクションを鳴らしながらリズムを刻み、荷台の上では歌と踊りのパフォーマンスが繰り広げられていました。

 

いわゆる娯楽施設やデーマパークのないマーシャルですが、
しばしディズニーランドのパレードを眺めているような錯覚を覚えました。

 

 

翌日、前に座った同僚のTシャツには…

“May Day 33rd Anniversary”の文字が書かれていました。

前のデザインは”Marshall Islands”…?

ではなく、彼女の苗字でした。

家族仕様ですね。

 

このTシャツを着て、退社後彼女が向かった先はヤキュウの試合会場でした。

 

憲法記念日を祝うスポーツイベントとして、ヤキュウはバスケットボールと並ぶメインスポーツです。
(日本語がマーシャル語になったヤキュウですが、実際には日本でいうソフトボールのことを指します)

 

主に10代が参加するバスケットボールに対し、ヤキュウは参加者の年齢層が幅広く、
観客数も多いのが特徴です。
優勝した環礁チームには、3000ドルの賞金が内務省から送られます。

 

両親の出身環礁によって、自分の参加するチームは決まりますが、
家族概念が広いマーシャルでは、複数の環礁につながりがあります。

 

そのため、自分の所属チームが負けてしまっても、対戦した相手の環礁チーム代表として
翌日はバッターに立っている、ということが普通に起こり得ます。
このマーシャルルールによって、ホームランバッターとして有名な同僚は
準決勝まで複数のチーム代表として参戦していました。

(そもそも、勝ち負けを表すマーシャル語はなく、英語のwin→wiin, lose→luujがマーシャル語として現在使われています)

 

マジュロ中が賑わったメーデーから、早11日が過ぎました。

 

国会議事堂のデコレーションがいつ片付けられてしまうのか、

毎朝確認するのが日課になりそうです。

 

OKAWA