マーシャルの首都があるマジュロ環礁には住所がありません。
郵便物は全て私書箱に送られます。
だから日本から荷物を送るときなど、
「私書箱宛は受け付けられません」と言われてしまい、
私書箱しかないことを説明するのが毎度のことです。
そんな住所のないフリーダムなマジュロですが、地名はあります。
地名はあっても日本と違いはっきりとした境界が無いのでわかりづらいのですが、
この度、マーシャル人に聞いて調べましたので発表いたします。
まず空港から町へ向かいまして、
先日閉鎖されたロングアイランドホテルあたりまでが、ライロック地区。
そこから橋までがバタカン地区。
この二つをあわせてロングアイランド地区とも呼びます。
橋を渡って政府庁舎、MJCCを過ぎて
リウット・コーナーまでがデラップ地区。
首都マジュロの中心地区です。

↑デラップ地区。
ここからが少し細かくなります。
バー・ラナイからオフィス・マートまでがスモール・アイランド地区。
アサンプション高校からロバートレイマース・ホテルまでがウリガ地区。
この辺はダウンタウンとも呼ばれます。
ロバートレイマースを通り過ぎると住宅密集地域に入ります。
まずミヨコ地区。スペルはMiecoです。
その隣がデーモンタウン地区。
その昔、幽霊?(デーモン)がよく出たそうなので、デーモン・タウン。
その先がジェンロック地区。
その先がウトリカン・デーデー地区。
この辺は境目がよくわかりません。
で、マーシャル高校の辺りがウトリカン地区。
その先、元リトクワ大統領の家から島の端までがリタ地区。
だ、そうです。
これら全てを地図に書き込むと、下図のようにわかりにくくなります。

空港から先は次週。
SATO
「マーシャル文化」カテゴリーアーカイブ
続 アミモノ~貝殻はどこから?
今回は、マーシャルの手工芸品「アミモノ」で使われている貝殻について。
おなじみのピアスにも様々な貝がつかわれているんですよ!!
まず、南部のエボン(Ebon)環礁から♪♪
・涙のような形に光沢と白点があって、実はサマーシーズンにしか手に入らない貴重品です。
シンプルなものとデザインしたもの、2種類あります。
次に、北部のウトリック(Utriik)環礁から2種類のご紹介♪♪
・白くて小さな巻貝

・白と茶に目玉のような貝

・これら2種類の貝を使って↓こんなデザインもあります。

アミモノ1つ1つのもつ、文化や地域性に思いをはせてみては、いかがでしょうか。
こんなデザイン、色合いがあったらいいな~というアイディアを随時募集しています。
気軽にオーダーメイドのご要望を伝えてくださいね。おまちしてま~す♪♪
MIMI
リジャコエとレクタングル
少し前からMJCCのお店に新商品が並びました。
マジュロのココナッツ加工工場TOBOLARで作っている石鹸です。
石鹸は2種類ありまして、写真の右側がリジャコエ(Lijakwe)、左側がレクタングル(Lektanur)です。
2つの違いは香りが少し違うほか、リジャコエは軟水、レクタングルは硬水で使用するのに向いています。
ちなみにリジャコエとレクタングルという名前はどちらもマーシャルの昔話に由来しており、
マーシャル人に聞いたところ以下のような話だそうです。
リジャコエは昔の王様の娘の名前で、とてもきれいな人だったそうです。
王様は美しい娘を世の人の目に触れないよう彼女を人里離れたところに閉じ込めていました。
リジャコエは王様の命令もあって世の人々から見られることはありませんでしたが、
太陽だけはいつも空からリジャコエを見ていました。
そして太陽もまたリジャコエの美しさのとりことなりました。
太陽はリジャコエにお願いして彼女の夫となり、彼女を助けて海へ逃がしました。おわり。
レクタングルはアイリンラップラップでカヌーレースをした12人兄弟の母の名前。
レクタングルは上の子供たちに「私もレースに連れて行ってくれ」と頼みましたが、
一番上の子は「他の兄弟に頼んでくれ」と答えました。
次の子もその次の子も同じように「他の兄弟似たのでくれ」と答えましたが、
末の子だけは「乗ってもいいよ」とOKしてくれました。
カヌーレースが始まってみると、上の子たちは櫂で一生懸命漕ぎました。
末の子は母から教わった帆を使いました。
上の子たちも必死で漕ぎましたが、帆のスピードにはかなわず、末の子が勝ち、王様になりました。おわり。
どちらも唐突なエンディングが魅力的です。
ちなみにこれらの話を教えてくれたマーシャル人によりますと、
レクタングルの話に出てくるアイリンラップラップのカヌーレースは本当にあった話であるとのことです。
強く主張していました。
SATO
アミモノ販売スタート
「今年はおかしいね。4月にして嵐を生んでいる。」長年マーシャルに住むアメリカ人船長のつぶやき。
ここ1ヶ月、雨の降らない日はありません。
近隣諸国で地震も多く、揺れないはずのマーシャルで揺れを二度観測した方も何名か。(うち全員外国人)
「えっ?!地震?!みたーい!感じたーい!」と楽しげなマーシャル人の同僚たちと一緒に、
店舗の一角に小さいアミモノコーナーを作っています。
ウオッチェ環礁(日本軍の戦跡が今もたくさん残る環礁のひとつ)で
戦後大量に遺された通信用ワイヤーとココナッツの繊維で作られたウオッチェフラワーは、
アミモノのお土産の中でも人気のある作品です。
ローゼリンさんはお母さんがキリバス人、お父さんがフィリピン人のマーシャル育ち。
ウオッチェに1年ほど滞在していた間に、編み方を習得。8歳の娘と作ったお花やピアスを持ってきてくれます。
アルノ環礁のヘマコさん、チャプワンさんはバック作りが得意です。
「Tシャツにネクタイ?エンマンエンマン」
新作ポーチをぶらさげて、マジュロ散策もおすすめです。
お土産に、普段づかいに、贈り物に、ぴったりな作品が見つかりますように!
shiori
エア・マーシャル
マーシャルにお越しの際に是非一度訪れていただきたいのが、マジュロ以外の環礁。通称、アウターアイランド(離島)と一口に呼ばれますが、実際には首都マジュロを含めて29の環礁と5つの島があり、その魅力は一口ではいえません。日本統治時代までの首都であったジャルート環礁、米軍基地があるクワジェリン環礁、核実験の行われたビキニ環礁など有名どころのほかにも、伝統的なカヌーで有名なアイルック環礁、ヤキュー(ソフトボール)の強いナモー環礁など、それぞれ個性的な特色を持っています。
マジュロ環礁すぐ隣のアルノ環礁へはボートの定期便もあり、小一時間で行くことができますが、その他のほとんどの離島へ行く場合は飛行機という選択肢もあります。というより、特に首都マジュロ環礁から遠くはなれた環礁へ行く場合は、飛行機がないと往復に何日かかるかわからないので、唯一の選択肢といえるでしょう。
上に掲載したのはマーシャル唯一の航空会社、エア・マーシャルのスケジュール表です。
19名乗りのドルニエ(通称・チビマ)と約50名乗りのダッシュ8(通称・デカマ)が毎日忙しく島から島へ飛び回る姿が想像されます。
しかし、残念ながら現実は違うのです。
実際には天候不良、機体故障、お客が少ない、などの理由からフライトキャンセルばかり、というのが現実です。お客様からのご依頼で何度か予約した経験で言いますと、80%ぐらいはキャンセルされているように思います。つまり、予定通り飛ぶ方が珍しいのです。このことからエア・マーシャルはエア・メイビーというありがたくないあだ名までついているほどです。
離島への唯一の選択肢ともいえるエア・マーシャルがこの体たらくなので、マーシャルの離島は実際の距離よりも遠く感じがちです。離島を訪れる際は是非、スケジュールに余裕を持ってお越しください。
SATO










