タイドテーブル・レストランから喫煙所に向かう通路のところに巨大な建造物ができました。実はこれ、2階まで上れるスロープです。
フロントデスクが2階にあるロバート・レイマース・ホテルは、荷物の上げ下げや車いすを利用されるお客さまにとって不便だったのですが、これで解消されるようです。スロープは、マーシャルらしく全て木造で、キジ島の教会にも引けを取らない出来です。是非ご利用ください。
SATO
マロエラップ環礁は、首都マジュロの北方約200キロのところにある環礁で、タラワ島には戦争中に日本軍が建設した飛行場があり、日本兵や軍属の方が多く住んでいたそうです。
今回はエアマーシャルのドルニエでマロエラップまで移動しました。
座席は左右に一列ずつです。
下の写真がマロエラップのタラワ島。
真ん中に滑走路が見えます。日本軍が作ったものを直して現在も使用しています。
飛行場からすぐのところに、草に埋もれたゼロ戦がありました。
エンジンカバーは無く、機体もボロボロでしたが、プロペラが草から飛び出していました。
さらに歩くと開けたところに人家があり、その後ろには椰子に埋もれて巨大な日本軍の遺構がありました。発電所跡だそうです。
発電所跡を過ぎて内海に出ました。
この日は天気も良く、波もなく。
沖には日本軍の輸送船が沈んでおり、マストが見えました。
このビーチを借りて追悼式を行いました。
タラワ島には他にも日本軍の遺構がたくさんありました。
多くの日本人にとって、戦争はすごく昔のことになってしまっていますが、タラワのような遺構を訪れてその存在感を感じると、なかなかに衝撃的です。クワジェリンと違って遺構の保存状態は良くないですが、マーシャル人の生活に溶け込んで残っている分だけ現実的に感じました。機会があったら是非訪れてみてください。
SATO
日本政府は昭和51年度から戦没者慰霊事業の一環として、遺族を主とした慰霊巡拝を行っており、マーシャルにもほぼ毎年、慰霊団の方が訪問されます。去る3月にもその慰霊団がいらっしゃったので、MJCCでお手伝いをさせていただきました。
今回は、クワジェリンとマロエラップを訪問するグループと、ミリ、ジャルート、キリバスを訪問するグループと二つに分かれ、私はクワジェリンの方を担当しました。
クワジェリン環礁はマーシャル諸島にある世界最大の環礁で、現在は米軍がマーシャル政府からレンタルして、軍事基地として使用しています。通常は一般人は入ることができませんが、日本からの慰霊団は特別に許可をもらって滞在することができます。基地内では滞在者は行動が制限されています。例えばお店や食堂、ホテルがある地域は自由に移動できますが、工業地域や基地スタッフの住居エリアなどへは立ち入ることが禁じられています。写真も基本的に禁止です(場所によっては可)。
滞在の目的は追悼式ですからそんなに時間はかからないのですが、飛行機の便が少ないため、すぐに移動することはできません。今回は月曜日に到着してから水曜日まではマジュロに戻る便がありませんでした。ただその間は今回の私たちの入域を担当してくれたサカイオさんがいろいろと準備してくれていたので、とても快適に過ごすことができました。
そのうちの一つが戦跡ツアーです。クワジェリンは太平洋戦争当時、日本軍の基地があり、激戦地の一つでした。現在は当時の滑走路の上にさらに大きな滑走路ができていますが、当時の面影をしのぶことができるものもいくつか残っており、ツアーではそれらを見てまわりました。
上の写真は当時の日本軍のトーチカです。当時はこの上に土砂がかけられ、見つからないようになっていたようです。滑走路横のゴルフ場内にあるので、飛行機の窓からも見えます。
案内板もちゃんとしてます。
おそらく下段真ん中の写真が当時のトーチカの写真と思われます。
もう一箇所、島の北端のトーチカ。
そして記念碑のある場所で追悼式を行いました。写真ではちょっとわかりづらいですが、記念碑には日本列島をかたどったモザイクがありました。
きれいなビーチもありました。
追悼式も無事に終わり、慰霊団の皆さんも、きれいな景色やサカイオさんの手厚いおもてなしに感激されたようでした。私もなかなか訪問することのできない場所に行くことができ、とても良い経験になりました。
SATO
マジュロを訪問中のフォトジャーナリスト、島田興生さんがMJCCにいらしてくださいました。島田さんは40年以上にわたり、ビキニの水爆実験で島を追われたロンゲラップ島の人々の追跡取材を続けています。
「ふるさとへかえりたい~リミヨおばあちゃんとヒバクの島」という子ども向けの写真絵本を出版し、2年前にその英語版「Longing for My Home Island」も出版されました。
この英語版絵本はマーシャルの子供たち、そして世界の人々に、水爆実験のこと、
核兵器が使われたらどういうことが起こるのかということを知ってもらいたい、
という目的で作られた本だそうです。
マーシャルで起こった水爆実験のことを、残念ながら今のマーシャルの子供たちはあまり知りません。この本をきっかけに次の世代へと語り継いで、平和教育に役立ててもらえたらと心から思います。
やさしい文章で書かれた日本語版も、素晴らしい本です。
マーシャルに興味のある方は、ぜひ一度手に取ってみてくださいね!
「ふるさとにかえりたい リミヨおばあちゃんとヒバクの島」
Longing for My Home Island: A Story of Nuclear Refugees in the Marshall Islands(英訳版)MJCCにて販売中。
Photographer Mr.Shimada has visited MJCC!
Bravo fallout survivor Lemeyo Abon’s story is told in his book “Longing for My Home Island” by Hanyuda Yuki with large, graphic photos by Shimada Kousei.
He published his book in English to let more people know what happened to the people if we exploded the nuclear bomb. He says, “Especially, we want the younger generation in Marshall Islands to know about the hydrogen bomb test and contribute to creating a future free of nuclear bombs.”
This book is avaliable in Majuro at MJCC.
Mika
日本からお客様がいらっしゃり、アミモノ体験ツアーに参加されました。今回はネックレス(マルマル)を作りました。
マルマルの材料は、まずヤシの木の若葉から作られるキメジ。ヤシの木の白い若葉を切り取り、軽く表面を削ったものを茹で、2~3日乾燥させたものがキメジです。キリバッグを作る際にも使われる、白さが素敵な材料です。細く裂いて糸としても使います。
マルマルのペンダントヘッドにあたる部分はタカラガイ(の一種)を使いました。これは引き潮の時に海で拾い集め、土の中に埋めます。中の貝は土中の微生物がきれいにしてくれます。これになんと1~2か月かかります。その後きれいに洗いながら磨くと、写真のような、きれいな貝となります。
このように、アミモノには少ない材料を大切に使うマーシャル人の知恵が詰まってます。
今回参加していただいたお客様は手芸が趣味の方も多く、きれいに仕上げられていました。上手な方もそうでない方も、みなさん楽しんでいただけたようで良かったです。
参加されたい方はMJCCまでご連絡ください!
SATO