慰霊団

日本政府は昭和51年度から戦没者慰霊事業の一環として、遺族を主とした慰霊巡拝を行っており、マーシャルにもほぼ毎年、慰霊団の方が訪問されます。去る3月にもその慰霊団がいらっしゃったので、MJCCでお手伝いをさせていただきました。
今回は、クワジェリンとマロエラップを訪問するグループと、ミリ、ジャルート、キリバスを訪問するグループと二つに分かれ、私はクワジェリンの方を担当しました。

クワジェリン環礁はマーシャル諸島にある世界最大の環礁で、現在は米軍がマーシャル政府からレンタルして、軍事基地として使用しています。通常は一般人は入ることができませんが、日本からの慰霊団は特別に許可をもらって滞在することができます。基地内では滞在者は行動が制限されています。例えばお店や食堂、ホテルがある地域は自由に移動できますが、工業地域や基地スタッフの住居エリアなどへは立ち入ることが禁じられています。写真も基本的に禁止です(場所によっては可)。

滞在の目的は追悼式ですからそんなに時間はかからないのですが、飛行機の便が少ないため、すぐに移動することはできません。今回は月曜日に到着してから水曜日まではマジュロに戻る便がありませんでした。ただその間は今回の私たちの入域を担当してくれたサカイオさんがいろいろと準備してくれていたので、とても快適に過ごすことができました。
そのうちの一つが戦跡ツアーです。クワジェリンは太平洋戦争当時、日本軍の基地があり、激戦地の一つでした。現在は当時の滑走路の上にさらに大きな滑走路ができていますが、当時の面影をしのぶことができるものもいくつか残っており、ツアーではそれらを見てまわりました。

上の写真は当時の日本軍のトーチカです。当時はこの上に土砂がかけられ、見つからないようになっていたようです。滑走路横のゴルフ場内にあるので、飛行機の窓からも見えます。

案内板もちゃんとしてます。
おそらく下段真ん中の写真が当時のトーチカの写真と思われます。

もう一箇所、島の北端のトーチカ。

そして記念碑のある場所で追悼式を行いました。写真ではちょっとわかりづらいですが、記念碑には日本列島をかたどったモザイクがありました。

きれいなビーチもありました。

追悼式も無事に終わり、慰霊団の皆さんも、きれいな景色やサカイオさんの手厚いおもてなしに感激されたようでした。私もなかなか訪問することのできない場所に行くことができ、とても良い経験になりました。

SATO

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