昔からある有名なジョークに「各国からの乗客を乗せた沈没寸前の船から、人々を海に飛び込ませるために何を言ったら良いか?」というものがあります。
アメリカ人には「飛び込めばあなたはヒーローだ」
イギリス人「飛び込めばあなたは本物の紳士です」
ドイツ人「飛び込むことがあなたの義務です」
フランス人「飛び込んではいけません」
他にもロシア人やイタリア人等ありますが、誰でも容易に見当がつくのでここでは省略します。
小生が初めて聞いたときに思わず膝を打ったのが日本人、
「みんな飛び込んでいます」。
ところでマーシャル人のバージョンはないものかと弊社社員に聞いてみました。
「お前たちは太平洋のど真ん中に生きる海の男たちだ。後先のことは考えずさっさと飛び込め!」
誰もが口を揃えてそう言うのかと思いきや、実際にはアメリカ人、フランス人的回答だったり、あるいは二人を足して割ったような回答と皆それぞれバラバラです。それでもJ君の意見にははっとなりました。
「マーシャル諸島にはいろいろな人がいて一括りにするのはむずかしい」
なるほど、さすがは海洋面積2百万㎢、つまり日本の国土面積に対して5.3倍もの広さに29の小さな環礁が散らばっている国。遠く海を隔てた環礁に住む、それぞれの人々に違った個性があるわけです。歴史的な経緯から日本人やドイツ人を祖先に持つ人々もいます。古くからキリバスやフィジー等他の島国との交流も盛んで、そもそも1986年の独立まではミクロネシアの一部でした。最近ではフィリピン、中国、アメリカ、オーストラリア等実に様々な国の人々が住んでいます。いわば太平洋のど真ん中に浮かぶ人種のるつぼです。
ちなみに関西の方を海に飛び込ませるには「阪神勝ったよ!」だそうです。
遅ればせながら阪神ファンの皆さん、優勝おめでとうございます。
ヒデ(2023年9月26日記)